音抜けがよく女性ボーカルにおすすめのダイナミックマイク AUDIX OM6
AUDIX Microphone 社が販売しているダイナミック・マイクのOMシリーズは定評のあるクリアーな音質と高いフィードバック耐性において、プロのミュージシャンやエンジニアなどからも支持されており、多くのライブでボーカルだけでなく、様々な楽器のレコーディングにも使用されています。
現行ラインナップとしてOM2、OM3、OM3S、OM5、OM6、OM7、OM11の7種類があり、それぞれの商品には使用目的や使用場所、使用者の性別や声の性質など、一つ一つ細かい性能差があります。
今回はその中でも女性ボーカリスト向けと言われているOM6の特徴について紹介したいと思います。
OM6の特徴
VLM(Very Low Mass)
OM6の注目ポイント一つ目はダイアフラム(振動板)です。
AUDIX社のダイアフラムはVLM(Very Low Mass)という独自開発の調低質量のマイラー構造を採用しています。
これによって素早いレスポンシブと軽量性を同時に得ることが可能となっており、激しく動くライブパフォーマンスなどにも耐えられるようになっています。
OM6のダイアフラムはVLMタイプDという、他のOMシリーズでは使われていない唯一のタイプが使われています。
シリーズで一番幅広い周波数をカバー
次に、周波数特性では40Hz~19kHzと、シリーズで一番幅広い周波数をカバーしています。
この超広範囲の周波数特性によって、抜けの良いクリアーな音質を作っていると言われています。
しかし、レビューサイトでも言われているのですが、ある一定以上の入力を越えるとクリップしてしまいがちなのでダミ声や音量差が大きい方には不向きです。
また、女性向けということもあって高音域において癖があるため、歌うときにキンキンした声にならないよう気をつけなくてはなりません。
男性ボーカルか女性ボーカルか
OM6はOM5と特性が似ていると言われており、男性ボーカルか女性ボーカルかでどちらを買うか分かれます。
基本的にOM5は低域がフラット気味のため、その分中低域が豊かに設定されており、男性ボーカルに向いていると言われています。
OM6はOM5よりも中域が落ち着いているため、迫力は落ちますが、それ以上にトーンがよく響くので細かな息使いも伝わります。
印象としてはOM3が定番の音としたら、OM6はそれを女性向けに特化した感じだと思います。
それと、感度が比較的に大きめなので、声量に自信のない人や高音の響きが弱い人はOMシリーズを選ぶと良いと思います。
また、あまり気にしない人が多いのですが、OMシリーズは超単一指向性のスーパーカーディオイドなので、声を入れる際はちゃんと真正面から声を入れないと音量差がかなりつきます。
男性ボーカルでもかなり音抜けが良くなる
実際に使ってみると男性ボーカルでもかなり音抜けが良く、バンドにおいては他の楽器に埋もれることなく、ボーカルの発音まで分かるくらいよく聞こえます。
私がこのマイクを選んだ一番の理由がそこにあります。
このマイクに変えてから周りからは良い反応をいただくことが増えました。
その要因として考えられるのが、モニターからの返しの声が聞きやすくなったからだと思います。
よく音痴の原因としてあげられのが、自分の声が聞こえていないからだと言われています。
OM6は音抜けが良いため、返しの声が聞こえやすくなり結果的に歌唱力が良くなったのだと思います。
しかし同時に、聞こえやすくなるということは、それに見合った実力も要求されることになります。
このマイクを使いこなせれば、プロレベルの歌唱力への近道にもなりますので、ファースト・マイマイクをお探しの方にお勧めです。
スペック
Type | Dynamic |
Polar Pattern | Hypercardioid |
周波数特性 | 40Hz – 19kHz |
インピーダンス | 290 ohms |
感度 | 1.5 mV/Pa @ 1k |
最大音圧レベル | 144dB |
重量 | 307g |