【DTM初心者のための】FL studioの使い方。トラック編
世界中で圧倒的な人気を誇る、統合型音楽制作ソフトFL studio(エフエルスタジオ)。
クラブ、ダンスミュージック制作にもオススメなこのソフトですが、今回はその基本的な使い方について紹介してみたいと思います。
もくじ
FL Studio(エフエル スタジオ)とは
FL Studioはベルギー、Image-Line社の音楽製作ソフト(DAW)である。
ステップシーケンサを原型としており、開発当初から一貫したユーザインタフェースを持つ。
ダンス/クラブミュージックと相性が良いが、ユーザはクラシックからカントリー・ミュージックまで、あらゆるジャンルの音楽を作り出している。
多くの商用DAWと異なり、生涯無料でバージョンアップできる「生涯アップデート権 (Lifetime Free Updates) 」が設定、販売されている。
環境設定(Windowsの場合)
まずはツールバーのOPTIONSからAudio settingを選びましょう。
初期の状態では使用するドライバの設定が、プライマルサウンドドライバーになっていると思います。
プライマルサウンドドライバーとはPC標準の内蔵サウンドドライバのこと。
選択してみるとインストールしているオーディオインターフェースのドライバが表示されます。
この時、DirectSound devicesとASIO devicesに同じオーディオインターフェース名が表示されていますが、DirectSound devicesとはWindowsの一般的なアプリケーションでサウンド機能を使う場合のドライバ規格。
ASIOはDTM業界で標準的に使用されているドライバ規格のことです。
ASIOドライバに対応しているのなら、必ずASIO devicesの方を選びましょう。
ステップシーケンサでフレーズを作成
では実際にFL studioで制作をしていきましょう。
FL studioは他のDAWソフトと違って、リズムフレーズに伴奏、メロディーなどを作ったパターンをプレイリストに貼り付けて、曲を制作していくと言う形で作業を進めていきます。
そこで使用するのが、ステップシーケーンサです。
ステップシーケンサとは、ボタンを使って各楽器(音源)を鳴らすタイミングをコントロールし、特定のフレーズを演奏できる機能で、特にドラムのように正確なタイミングで同じのフレーズを繰り返す楽器には相性がよく、初心者でも直感的に使うことが出来ると思います。
まずはツールバーの「FLIE」から「New」を選択して、新しいプロジェクトを作成しましょう。
初めはステップシーケンサに4つの音があらかじめセットされているので、これを使ってリズムパターンを作ってみましょう。
各音源の右側に並んだボタンをクリックし点灯させることで、そのタイミングで音が鳴ります。
試しに写真のように点灯させ、再生させてみました。
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ステップシーケンサの使い方は何となく分かったでしょうか?
ボタンの右側が透明になっていますが、点灯させればその部分は左側と同じように黒と赤に配色され使えます。
点灯しているボタンは右クリックすれば消灯させることができます。
次は別のパターンも作ってみましょう。
上部のツールバーにPattern1と表示されていますが、これが現在作っているパターンです。
Pattern1と表示されている右の「+」ボタンを押せば、新しい空のパターンが作成されます。
またPattern1に戻りたい場合は左の矢印を押せば、作成したパターン名が表示されそこから選択できます。
または、Pattern2の表示されているところを、上下にドラッグすれば切り替えることが出来ます。
次は新しく音源を鳴らしてみましょう。
内蔵音源の追加は、ツールバーの「ADD」から「Channel」を選択すれば一覧で表示されます。
この中から使いたい音源を選択すると、ステップシーケンサにその音源が追加されます。
音程を変えて演奏する場合はピアノロールを使います。
チャンネル設定ボタンを右クリックし、Piano rollを選択すればその音源のピアノロールが開きます。
音程を打ち込む時はピアノロール上部のツールメニューから「Draw」を選びます。
打ち込み方は基本的に他のDAWソフトと同じです。
ピアノロールで組んだパターンのチャンネルではプレビュー表示が変わり、クリックすれば再びピアノロールが開きます。
ノートの長さの変更をするスナップ機能はツールバーから変更できます。
プレイリストで形にしていく
ステップシーケンサでいろんなフレーズのパターンを作れますが、今のままでは違うフレーズを繋げて演奏するのは難しいです。
そこで使用するのが、複数のパターンクリップを並べるプレイリストです。
ここに今まで作ったパターンクリップを貼り付け、繋げて曲を作っていきます。
プレイリスト上部にPlaylist – Pattern1と表示されていますが、これが現在選択しているパターンで、プレイリストへはこの選択されているパターンのクリップが貼り付けることが出来るようになっています。
切り替え方はPattern1の横の矢印をクリックして選択するか、ツールバーのパターンを切り替えることでも変更できます。
貼り付けるときはプレイリストからDrawかPaintを選びます。左クリックで好きなところに貼り付けて、右クリックで消すことができます。
プレイリスト上部のルーラー上にある緑の矢印が再生位置で、クリックすれば好きな位置に移動できます。
他にはプレイリストで、選択したパターンを無音状態にできる「Mute」や、パターンやオーディオを分割する「Slice」機能などももちろん備わっています。
プレイリストには範囲を選択するSelectもありますが、Drawなどの状態でCtrlキーを押しながらドラッグすれば同じようにまとめて選択することが出来ます。
そして選択したものをShiftキーを押しながらドラッグすれば、選択したパターンなどをまとめてコピーすることも出来ます。
オーディオファイルをプレイリスト、ステップシーケンサに追加
プレイリストにはもちろんオーディオ素材も貼り付けて使用できます。
貼り方は簡単で、使用したいWAVファイルをD&D(ドラッグアンドドロップ)するだけです。
FL studio12では、WAVファイルを一括選択してD&Dすれば、まとめて貼り付けられます。
貼り付けたオーディオ素材はステップシーケンサにも追加されるので、そこで新たにフレーズを作ることもできます。
また、ステップシーケンサで追加したオーディオをクリックすれば、チャンネル設定ウィンドウが開き、そこから音をいじることができます。
EnvelopeからAttackなどを変更したり、Filter効果を加えたり、さらに音を作り込むことも可能です。
また「Precomputed effects」の「Reverse」にチェックを入れれば、簡単に音を反転させることもできます。
この状態で波形が表示されているところをクリック、そのままプレイリストにドラッグすれば貼り付けることが出来ます。
最後に
今回は、FL studioの使い方を紹介してきましたが、少しは参考になったでしょうか?
FL studioは無料で使えるデモ版もあります。
製品版とデモ版の違う点は、保存したデータを読み込めないというところで、「途中まで作って明日また続きを作ろう」というのが出来ません。
それでもそれ以外は製品版と同じように使えるので、興味持った方はぜひダウンロードして使ってみてください!
ライタープロフィール
DTMer
yonetyan
音楽が好きな、しがないDTMerです。
細々と曲作ったりブログ書いたりしています。
ブログ:http://blog.livedoor.jp/yoneroom
Twitter:yonetyan0093